授業|必修02
初めてピックルボールを見た人が、だいたい同じ顔になる瞬間があります。
「ゼロ・ゼロ・ツー!」
点数が0対0なのに、突然現れる「2」。安心してください。幻聴ではありません。ダブルスでは、2つの得点にサーバー番号を加えた3つの数字をコールします。
最初に結論
一般的なサイドアウト方式では、サーブ側だけが得点できます。ダブルスのコールは「サーブ側の得点・レシーブ側の得点・サーバー番号」。ゲーム開始時は「0-0-2」です。
ダブルスは3つの数字をコールする

ダブルスでは、サーブ前に次の順でスコアを言います。
- サーブ側の得点
- レシーブ側の得点
- 第1サーバーか第2サーバーか
| コール | 意味 |
|---|---|
| 5-3-1 | サーブ側5点、レシーブ側3点、そのサービス権の第1サーバー |
| 5-3-2 | サーブ側5点、レシーブ側3点、そのサービス権の第2サーバー |
| 0-0-2 | 0対0、ゲーム開始時の特例サーバー |
コールは必ず現在サーブしている側から見た得点です。サービス権が相手へ移れば、得点を読む順番も入れ替わります。
得点できるのはサーブ側だけ
日本連盟が基本ルールとして案内する伝統的なサイドアウト方式では、ラリーの結果は次のようになります。
| ラリーの結果 | 得点 | 次に起こること |
|---|---|---|
| サーブ側が勝つ | サーブ側に1点 | 同じサーバーが左右を移って続ける |
| レシーブ側が勝つ | どちらにも入らない | 次のサーバー、またはサイドアウト |
テニスやバドミントンの点数に慣れていると、レシーブ側がラリーに勝ったときも点を入れたくなります。ここは我慢です。勝ったのに0点。少し切ないですが、サービス権というご褒美はあります。
なぜゲーム開始は0-0-2なのか
通常のダブルスでは、一方のチームがサービス権を得ると、第1サーバーと第2サーバーの2人にサーブ機会があります。
しかし、ゲームを最初にサーブするチームだけは、最初のサービス権で一人しかサーブできません。先攻側が有利になりすぎないようにするためです。
- ゲーム開始時、右側の選手がサーブする
- その選手を得点上「第2サーバー」と扱う
- そのため開始コールは「0-0-2」
- 最初のサーバーがラリーを失うと、すぐ相手チームへサービス権が移る
0-0-2はゲーム開始時だけ
各チームがサービス権を得るたびに0-0-2へ戻るわけではありません。先生が毎回入学式を始めたら、授業が一向に進みません。
第1・第2サーバーは固定の人ではない
3番目の数字は、選手に一生ついて回る番号ではありません。そのチームが今回サービス権を得ている間の順番です。
- サイドアウト後、正しい右側にいる選手が第1サーバー
- 第1サーバーがラリーを失うと、パートナーが第2サーバー
- 第2サーバーも失うと相手へサイドアウト
- 次にサービス権が戻ったときは、別の選手が第1サーバーになる場合がある
「私はずっと1番です」と覚えると、数ラリー後に迷子になります。背番号ではなく、そのサービス権限定の当番です。
得点したらサーブ位置を左右交代
サーブ側が得点すると、同じサーバーが左右を入れ替えて、反対側の対角線へ続けてサーブします。
- 右からサーブして得点 → 左へ移って続ける
- 左からサーブして得点 → 右へ移って続ける
- レシーブ側は得点しないため、左右を入れ替えない
開始時に右側にいた選手は、自チームの得点が偶数なら右、奇数なら左にいるのが正しい状態です。位置が分からなくなったときの復元に使えます。
実際のスコア進行を追ってみよう
Aチームが最初にサーブするゲームを例にします。
| コール | ラリー結果 | 次の状態 |
|---|---|---|
| 0-0-2 | Aが勝つ | Aに1点。同じ人が左からサーブ |
| 1-0-2 | Aが負ける | 開始時の特例によりBへサイドアウト |
| 0-1-1 | Bが負ける | Bの第2サーバーへ |
| 0-1-2 | Bが勝つ | Bに1点。同じ人が左右を移る |
| 1-1-2 | Bが負ける | Aへサイドアウト |
| 1-1-1 | Aの正しい右側選手が第1サーバー | ゲームを続ける |
サービス権がBへ移った瞬間、コールの最初と2番目が入れ替わっている点を確認してください。スコアボードは同じでも、サーバー側の点を先に読むためです。
11点先取、ただし2点差が必要
一般的なゲームは11点先取で、2点差をつけて勝ちます。
| スコア | ゲーム終了? | 理由 |
|---|---|---|
| 11-8 | 終了 | 11点に達し、3点差 |
| 11-10 | 続行 | 1点差しかない |
| 12-10 | 終了 | 2点差がついた |
| 15-14 | 続行 | 採用形式が2点差制なら1点差 |
大会では15点や21点のゲームを採用する場合もあります。終了点、1ゲーム制か複数ゲーム制か、得点方式は大会要項を確認してください。
シングルスのコールは2つの数字
シングルスにはパートナーがいないため、第1・第2サーバーの区別がありません。
- サーバーの得点
- レシーバーの得点
たとえば「4-2」なら、サーバー4点、レシーバー2点です。サーバー自身の得点が偶数なら右、奇数なら左からサーブします。
ラリースコア方式とは
USA Pickleballの公式案内には、伝統的なサイドアウト方式とは別に、誰がサーブしていてもラリーごとに得点が入るラリースコア方式も掲載されています。
採用時の得点数、サーブ順、終盤の扱いなどは主催者が指定する形式を確認してください。本記事の「3つの数字」「0-0-2」は、日本連盟の基本ルールでも案内されている一般的なダブルスのサイドアウト方式を中心に説明しています。
コートへ入る前の一言
「今日はサイドアウト方式ですか?」と確認すれば十分です。知ったかぶりで別方式の点を付け始めるより、はるかに上級者らしい行動です。
正しくコールする4つのコツ
- サーブ動作に入る前に言う
- 相手にも聞こえる声量で言う
- 3つの数字を区切って言う
- 違和感があればサーブ前に確認する
仲間内のゲームでも、毎回声に出すと得点とサーブ順の混乱が減ります。無言で始め、途中で全員が天井を見る時間を作らないようにしましょう。天井にスコアは書いてありません。
初心者に多い6つの間違い
- レシーブ側がラリーに勝ったときも1点入れる
- 相手の得点を先にコールする
- 第1・第2サーバーを選手の固定番号だと思う
- 0-0-2を毎回のサービス権開始で使う
- 得点後も同じ側からサーブする
- 11点へ達しただけで、1点差でも終了する
30秒小テスト
Q1. 「6-4-2」の最初の6は誰の点?
A. 現在サーブしているチームの得点です。
Q2. レシーブ側がラリーに勝ったら何点?
A. 一般的なサイドアウト方式では0点。サービス権が進みます。
Q3. 第2サーバーは、ゲーム中ずっと同じ人?
A. いいえ。そのサービス権での順番です。
Q4. 11-10で終わる?
A. 通常は続行。2点差が必要です。
「自分・相手・何人目」。ダブルスのコールは、この順番だけ先に覚えましょう。0-0-2の理由まで説明できれば、今日の授業は合格です。先生より大きな声でコールできた場合は、少しだけ減点したい気持ちをこらえて満点にします。
前後の授業
参考にした公式情報
※本記事は一般的なダブルスのサイドアウト方式を中心にした初心者向け解説です。競技規則や採用方式は変更される場合があります。大会・イベントでは、最新の大会要項、指定ルールブック、審判の指示を優先してください。


